食品業における販売管理業務とは?見積・受注〜在庫管理まで経営者が押さえるべきポイント
食品業における販売管理業務とは
執筆者:株式会社船井総研ITソリューションズ コンサルティング部
食品製造業や卸・小売業等、食品を取り扱う中小企業の販売管理業務において、経営者が気になる主な課題・ニーズは以下のようなものではないでしょうか。
- トレーサビリティ対応
製造・出荷後の出荷先管理や、万が一の際の出荷先の追跡等について、紙の伝票や台帳での管理は難しく、ソフトウェア/システムを導入・活用したいが、どうすれば良いのか/どのソフトウェアを選択すれば良いのかわからない..という経営者が多いのではないでしょうか。牛肉や米を扱う企業には特に重要な業務です。 - 荷姿対応・管理
商品やお客様によって、注文時に指定される重さや荷姿(バラ、ケース等)の単位が異なり、見積書や売上伝票、納品書、請求書等の作成時、対応に時間がかかったり、計算ミスが生じるなど、業務が繁雑になりがちで、属人化の要因の一つです。 - 在庫管理
現状の在庫数がどの程度あるのか、商品別に把握したい..というニーズや、適正在庫量が判断できず、仕入れは経営者や担当者の勘に頼っているという企業も多いようです。 - 伝票対応・管理
お客様毎に指定される伝票フォーマットが異なるため、手書きで対応していたり、納品書や過去の注文情報を、それぞれ、控えの伝票(紙)をめくりながら探す等、時間・労力のかかる業務です。
そもそも、販売管理業務とは、見積書の作成〜受注、商品・サービスの出荷・納品〜代金の請求、入金管理まで、自社の商品・サービスの販売に関わる一連の業務を管理するもので、経営判断に必要な情報を扱う、重要な業務の一つです。
食品業においては、取り扱う商品の性質上、消費・賞味期限等、商品に有効期限が存在するため、予め大量に商品を製造・仕入れしておいたり、長期にわたって保管しておく事は難しいかと思われます。そのため、過去の売上や注文状況から今後の仕入れや生産の予測を立てる等、販売管理業務から得られる情報が経営にとって重要となります。
販売管理業務で押さえておきたいポイント
販売管理業務の各業務において、経営者・幹部または、担当者が押さえておきたい主なポイントは以下の通りです。
業務 | ポイント |
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見積管理 |
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受注管理 |
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売上管理 |
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請求・入金管理 |
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在庫管理 |
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中小規模の食品製造業や、卸・小売業を営む企業では、人的余裕が無く、上記に挙げたような販売管理業務について、それぞれ、属人的になっていて、ルールの明文化や共有が出来ていなかったり、個別に管理され、各業務間の情報が分断されている事が多いのでは無いでしょうか。
販売管理業務においては、見積〜納品・請求・回収まで、各業務の情報を連携し、一気通貫で管理出来る事が重要になります。
例えば、見積書発行ルールが無く、見積書自体を発行せず、口頭で金額を伝え、受注も口頭で受けている場合、顧客が金額を聞き間違っている事を気付かず、数量で注文を受け、納品・請求時にミスに気付く..等のトラブルが発生しやすくなります。
売上管理についても、過去の売上を顧客別、商品別に管理し、その情報を担当者がいつでも閲覧出来るような仕組みがあれば、経験や勘に頼る事無く、過去の実績に基づいた商品の提案や、需要予測がしやすくなります。
以上、販売管理業務において経営者が押さえておきたいポイントを紹介しました。今回紹介したポイントに基づき、販売管理業務を効率化し、より経営に役立つものにしていくためには、人海戦術では難しく、販売管理ソフト等のIT/ソフトウェアの導入・活用が必要不可欠です。
しかしながら、ただ販売管理ソフトを導入しただけでは、上手く行きません。
販売管理業務を効率化について、まずは、自社の販売管理業務の現状を把握し、課題・ニーズを明確にするところから取り組んでいただくことをお勧めします。