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中小企業が販売管理業務を効率化するには

中小企業における販売管理業務とは

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執筆者:株式会社船井総研ITソリューションズ

企業規模に関わらず、”販売管理業務”はその会社の良き文化でもあり歴史でもあります。
特に中小企業においては、事業・業務に精通したベテラン社員や既に引退した先輩社員の方々がルールを作り、積み上げてきた販売管理業務を、見直す事無く運用している企業や、経営者が他のスタッフに任せることなく、担当し続けている等、販売管理業務が属人化しているケースが多く見られます。

そのため、販売管理業務を担当していた社員の退職時の引継ぎが大変だったり、経営者が販売管理業務に十分な時間を割けず、誤発注や御請求等、トラブルの原因になる等、販売管理業務自体を効率化したいと考える経営者は多いのでは無いでしょうか。

取り急ぎ、販売管理業務の効率化のための対策として思いつくのは、IT化=”販売管理ソフト”の導入ではないかと思います。実際に、前述のような課題への対策として、販売管理ソフトを導入しようとする経営者は多いようです。
ただ、そこに落とし穴がある場合があります。

今回は、販売管理業務の効率化のために、”販売管理ソフト”を新規導入もしくは入れ替えする際、失敗しないポイントを案内します。

販売管理ソフト導入後、よくある声

  • ソフトウェアのことはよくわからないから業者に任せてソフトを導入したら、業務がさらに大変になった
  • 半年前に切り替えたソフトで過去の情報が必要になったが、情報が引き継がれていない
  • 導入後いまだに数字がおかしくなる
  • 現場から使いにくい、元に戻してくれ等々、文句を言われ困っている
  • 導入後、運用にも慣れてきて良くなってるように見えるが、販売管理ソフトを使用せず、Excel等、別のソフトで資料を作成・加工する等、2重管理になっている業務が出てきている
  • 期待していた機能を使えない事がソフトウェア契約後に判明した

販売管理ソフト導入後に、上記のような課題が発生する企業は、どこにそのターニングポイントやパターンがあるのでしょうか。

そもそも販売管理の範囲は、例えば、”見積~受注売上計上~検収請求~入金”、”発注~在庫管理・引当て~支払”や、企業によっては、”顧客管理”や、”工程管理”も、”販売管理業務”だと定義して業務を運用している企業もあります。
企業により、販売管理業務の定義や範囲が違うため、ソフトウェア会社が企画・開発した”販売管理ソフト”では、自社の業務に当てはまらないケースがあるのです。

販売管理ソフト導入で失敗してしまうパターン

  • ソフトウェア導入時に業務要件や要望を伝えきれず(整理できておらず)、無駄な機能が搭載されていたり、必要な機能が無いなど、使いにくいソフトウェアを選択してしまう。
  • 経営者や導入担当社員が、ソフトウェア会社が全て何とかしてくれると勘違いしてしまう
  • ソフトウェア導入することが目的になり、業務運用や活用することが目的であることが見失われている
  • ソフトウエア導入の投資効果を事前に想定しておらず、導入後にコストが掛かったわりには使えない事が判明する
  • ソフトウェア見積金額の妥当性が判断できない

中小企業の経営者や幹部の大半は、“システムアレルギー”であるケースが多く、「ソフトウェア/システムのことがよくわからないから」という理由で、販売管理ソフトの導入を、ソフトウェア/システムに詳しそうな社員に任せてしまう場面をよく見かけます。

”ソフトウェア導入や構築”は”注文住宅”を建てる時をイメージしてもらえれば、“システムアレルギー”が少しでも緩和されるかもしれません。

”注文住宅”を建てる際、大半の方々は一生に一度の大きな買い物になるため、将来の家族構成や人生設計を想定しながら、要望や希望(間取りや壁紙、水回り、庭、駐車場、サッシも二重で温暖化対策、等々)を真剣に検討すると思います。
販売管理ソフトの導入や構築においても、”注文住宅”と同じで、業務に関する要望と希望を真剣に伝えないと、建築会社(ソフトウェア会社)の都合で建てた家と同じで、住みにくい家(使いにくいソフトウェア)が導入される可能性が高まります。

ソフトウェア導入成功率を上げるため、失敗パターンから学ぶターニングポイントは

  • ソフトウェアを入れる目的と狙いを定める
  • 現状の業務を整理・精査しておく(効率化後の業務運用の流れを決める)
  • 効率化後の業務運用をスムーズに実現するために、ソフトウェアに対する要望や希望をあげておく
  • ソフトウェア会社は複数(最低でも3社)から提案や見積を得る(比較する)
  • 複数のソフトウェア会社からの提案を得る際は、事前に取りまとめた要望・希望を提示し、各社同じ条件で提案を受け判断する
  • 業務改善は自社で進めることを認識する(ソフトウェア会社は道具を作るだけ)
  • 経営者・幹部は、ソフトウェア選定・導入を担当社員に任せっきりにしない

ソフトウェアはあくまでも道具です。
販売管理ソフトをはじめとした業務ソフトは、ソフトウェアの検討段階から目的や導入後の業務運用に対する意識を持って取り組まないと、失敗するケースがほとんどです。

今後、販売管理業務の効率化のため、販売管理ソフトの導入を検討、実施される際は、今回ご案内したポイントを参考に、まずは、販売管理業務効率化の目的を明確にするところからはじめられる事をお勧めします。

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