中小企業の経営者が知っておきたい「儲かる会社の販売管理業務」とは
中小企業における販売管理業務の実態
執筆者:株式会社船井総研ITソリューションズ
販売管理業務において、中小企業の経営者に話を伺うと、概ね以下のような課題があげられます。
- 見積書がきちんと管理出来ておらず、誤った金額で見積提示してしまう事がある。
- 受注後に客先から注文内容の変更依頼があった場合、納品は対応できているが、請求書は変更前の状態で発行する等、請求ミスが発生する。
- 顧客毎に請求タイミングが違うため、請求書の作成・確認・発行に時間がかかる。
- 手書きの伝票を取り扱っているため、入力ミスや、集計ミスが起こりやすい。
- 受注状況に応じて仕入れをしたいが、受注管理が繁雑で、仕入れを勘に頼ってしまっている。
- 在庫数の管理が出来ていない。
- 売上や利益の状況を把握するのに時間がかかる。(知りたいときに知る事が出来ない)
- 未収金がどれだけあるかがすぐにわからない。
etc...
以上のような課題にあてはまる経営者の方も多いのでは無いでしょうか。特に、手書き、手計算の作業が多い企業や、部分的にExcel等のオフィスソフトを使用している企業に課題が多いようです。また、販売管理ソフト等、専用のソフトウェアを導入している企業でも、現場では一部の機能しか使用していなかったり、データがきちんと入力されていないために、前述のような課題が発生しているケースもあります。
「儲かる会社の販売管理業務」とは
儲かる会社では、どのように販売管理業務に取り組んでいるのでしょうか。主なポイントを紹介します。
- 過去の取引実績等をもとに、見積書を迅速に発行出来る。
- 受注・注文情報を納品・請求まで一連で管理している。
- 受注・注文数に応じて、適切な仕入れ量がわかる。
- 顧客毎の請求タイミングに合わせ、スムーズに請求書を発行出来る。
- 未収金を迅速に把握出来る。
- 日次、週次、月次等、任意のタイミングで売上、利益を知る事が出来る。
- 顧客別、商品別の売上、利益を知る事が出来る。
- 伝票の転記や、2重入力等、ミスの要因となり易い作業が無い/少ない。
- 業務のルール化、マニュアル化が出来ている。(業務が属人的になっていない)
etc...
このように、見積書や請求書の発行等、顧客対応のミスや負荷を抑制したり、売上や利益等、経営判断に必要な情報を随時捉えられるような仕組みを持つ会社は、販売状況に応じて、迅速に打ち手を打つ事が可能になります。
前述のような条件を満たした販売管理業務を実現するには、販売管理ソフト/システムの活用が必要不可欠です。とはいえ、ただ販売管理ソフトを導入すれば良いわけでは無く、まずは、目的や現状の業務の課題等を明確にした上で、自社の業務に適した販売管理ソフトの導入を検討する必要があります。