衣料品の卸売業を中心に、委託製造まで手掛けているヤナセコーポレーション。現在の簗瀬廣美社長が立ち上げられ、1996年にアパレル問屋が軒を連ねる東京・馬喰町へと進出。順調に業績を伸ばされていく中で、伝票発行や発送など手作業の業務に限界を感じ、1999年に楽一を導入して効率化に着手。その後もステップアップを重ねられ、現在では4代目となるBX350RとBX300をご利用いただいています。
「売上が7000万円を超えたころだったと思います。さまざまな作業に手が回らなくなり始めて、いっそ事務員さんを雇おうかとも考え始めていたころ、たまたまカシオの方とお会いしたんです」と、楽一との出会いを話してくださる簗瀬社長。同じ商品でも色や柄で品番が異なるなど衣料品業界のアイテム数は多く、さらに7枚重ねで書き込みに力を要する伝票も存在するなど、煩雑な業務の負担は限界近くにまで達していた時でした。
問題の解決策として楽一<RX15>の導入を選択いただいたのですが、そのいちばんの理由を伺うと、操作の簡単さだとお答えがありました。
「私は機械系が不慣れでしたから、最初は触っているうちに壊れるんじゃないかと心配したくらいでした。しかし説明を聞いてみると、パソコンができない人でも大丈夫だと思えたんですね。見慣れた伝票が画面に出ますし、後は数字を入力するだけでしたから。文字の入力については多少苦労しましたが、カシオのサポートに助けてもらいながら徐々に慣らしていきました。」
結果として、導入後2~3ヶ月で業務を軌道に乗せることに成功した簗瀬社長でしたが、業務が軌道に乗るのと時を同じくしてご注文いただく取引先の店舗数が急増。わずか半年の間に6倍にもなりました。ヤナセコーポレーションではさらなる業務効率化が急務となり、導入7ヶ月後の10月に<RX65>を増設することで対応されました。
「楽一を導入した当初、いちばんメリットに感じたのは、台帳や請求書をあらためて付ける必要がなくなったことです。伝票を打てば得意先元帳や請求書に自動的に集計してくれるので負担が減りました」
業務のゆとりをつくりながら、その後も順調に取引高を伸ばしてきた簗瀬社長は、2004年3月に<RX55VA2>の2台構成へレベルアップ。性能が上がったマシンを導入することで、取引高の伸びに伴うデータの増大へ対応されます。さらに2009年3月には3代目となる<BX200>+<BX10>の構成へ、そして2013年2月には現在の<BX350R>+<BX300>へとレベルアップを重ねられました。初めての導入から約14年に渡り楽一のご利用を続けていただいている理由については「一言いえば、満足しているということでしょう。もちろん使い慣れていることや、蓄積されているデータのこともありますけど、使い勝手やサポートまで、満足していなければどこかで他システムに変えていたかもしれません。それと、費用対効果もあげられますね。もしもスタッフが今の楽一と同じ働きをしようとしたら、3人から4人は必要でしょう。そういう意味では、経費の面でも大きく貢献してくれていると思います。」
さらにヤナセコーポレーションでは、ネットワークを利用した電子データ交換・EDIと楽一との連携にも取り組まれていました。年間売上が500億円に達するメインのお取引先が、業務効率化のためにEDIを利用した受発注システムを導入されたため、それを受けて、簗瀬社長もすぐにEDIへの対応を決断されたのです。
「大切なお取引先ですから、できるだけ円滑に、長くお付き合いを続けたい。そのために歩調を合わせるべきだと考えたのです。幸い楽一ならCSV形式のデータを取り込めるとわかったので、すぐに対応ができました」
その結果、お取引先との順調な関係維持はもちろんのこと、伝票レスなどの省力化やスピーディな取引を実現されていました。
また簗瀬社長は、現状モデルを利用した次のステップとして、電子ファイリング(電子保存)の有効活用を考えられていました。「紙にすると膨大な量になるものが、データなら場所を取りませんし調べるのも簡単です。これも効率化の大きなポイントなので、ぜひ早期に実現し、運用に乗せたいと思っています。」
業務の効率化、経費の削減、さらにはお客様との強固な関係づくりにと、楽一をご活用いただいているヤナセコーポレーション。その順調な歩みは、たゆむことなく続いていくことでしょう。