店舗の什器や建物、道路のフェンスなどに使われるパイプ継手を中心に、様々な建築資材をイギリスから輸入販売しているフジアルファ株式会社。1999年2月の導入以来、24年間一貫して楽一をお使いいただいています。これまで3回、新しい楽一への更新を経て、現在は最新モデルWG3を主に売上、請求、会計業務でご使用中です。長期にわたるユーザー様として導入メリットだけでなく、継続して楽一を選んでいただいている理由についてもお伺いしました。
フジアルファ様の創業は1978年(昭和53年)と古く、イギリスからキークランプ、キーライトといったパイプ継手、テレムという仮橋などに使う土木シートの他、ロープやベルトなどの建築用資材を独占輸入販売してきました。特にキークランプ、キーライトはアパレルショップの什器として数多く採用され、かつては有名ブランドの世界中の店舗にも使われたとのことです。
主な顧客はゼネコン、工務店で、これまで3,000社以上との取引実績があります。同社の代表を務めるのは安永泰治さん。現在は2名の社員とともに事業を行っています。楽一を導入したきっかけは経理業務の負担軽減でした。「当時、経理は私の母が一人で行っており、請求伝票の記入は手書きでした。ただ、会計ソフトもいろいろ出始めていて、もう手書きの時代ではないなとは感じていました」と安永さんは当時を振り返ります。
そんなことを思っていた矢先、ちょうど良いタイミングでカシオの営業担当者から楽一を紹介されたそうです。そして1999年2月にRX15を導入。「それまで使っていた市販の伝票がモニター画面に表示され、そこに数字を入力して印刷できるのは大きかった。パソコンのキーボードに慣れていない母も手書きで入力できる専用のペンパッドのおかげで入力の苦労はしなかったようです」。おかげで面倒な記入や手書きで起こりがちな記入ミス、電卓での計算ミスなどのリスクも大きく解消されました。また、導入もスムーズで、トラブルや困ったことはなかったとのことです。
「楽一を使い始めて20年以上経ちますが、経理業務がずいぶん楽になりました。それは当時も今も変わりません」とメリットを十分に実感しているとお話してくださいました。
RX15の導入以降、フジアルファ様ではBX100-2、BX550、WG3とずっと楽一を使っていただいています。その理由を安永さんに伺うと次のように話してくださいました。「やはり長年使っているので慣れているということもありますが、業務効率を一気に上げてくれた点が一番です。それにデータも移行して引き続き使えるからシステムを変える必要は感じませんでした」。すでにいろいろな会計ソフトが出ていましたが乗り換えの検討はしなかったとのことです。
楽一は時代を追うごとに小型化や新機能が加わりバージョンアップを重ねてきましたが、使い方など基本的な部分は変わっていません。楽一に任せる業務が変わっていない安永さんにとってスムーズに継続できることは大事なポイントだったようです。
「バージョンアップでかえって使いづらくなったなんてソフトでもよくありますよね。でも楽一は基本的なことは変わっていない、ユーザーに寄り添う感じがあります」。
またブランドへの信頼も理由に挙げてくれました。「カシオという企業への信頼です。たとえ良い製品やサービスであっても急にそれが無くなったり、会社が変わったりすると一番影響を受けるのは私たちのようなユーザーです。その点、カシオだからという安心感と、そこから生まれた楽一の息の長さに大きな信頼を寄せています」。
現在、楽一の操作を担当しているのは社長の安永さんと事務の太田さんのお二人で、これまでと変わらず売上、請求、会計、毎月の決算業務に使っています。安永さんが最も利便性を感じている機能が決算。「得意先ごとに締めて請求書を発行し集計してくれる。その月の利益が見えるのがとても便利です。毎月の経営状況をきちんと把握できる。これがないと困ります」と語ります。
お話を伺っていると、これまで操作方法などで困ったことはなさそうに感じますが、サポートセンターはあまりご利用していないのでしょうかと尋ねると、実はよく利用されているとのこと。「操作について分からないことが出てくるとすぐ電話をしています。とても丁寧に対応してもらっています。この間もオペレータの方がリモート対応でこちらの画面を見ながら操作を教えてくれました。Q&Aマニュアルよりも、電話の方が手軽ですぐに聞けるので便利ですね(笑)」。
安永社長によると、売れ筋製品は年に数回イギリスから仕入れてストックしておきます。しかし、必要に応じて注文が入るという商品の性質上、需要の見通しが立ちにくいとのこと。そのため過去の販売データは参考になりづらいという考えです。
太田さんは楽一の機能を使ってデータを分析したいと考えています。楽一にはこれまでの取引履歴が入っているので、購入履歴データを分析すれば需要の傾向や新しい発見ができ、それを仕入れや営業に活かしたいと期待しています。
「これからは楽一の分析機能を積極的に使っていきたいですね。たとえば注文がたまたまだったのか、コンスタントなものなのか、出荷した製品の傾向とか、今まで見過ごしてきたり、気がつかなかったりしたことがあるかもしれません。実は今まで注文頻度は個人の感覚に頼っていた部分もあります。実際、私と社長の感じていることが違うこともあります。データをもとにすれば客観的な判断ができ、それにもとづいて仕入れの予測や営業のやり方ができる気がします」とこれからは今までとは違った活用にトライしたいと語ってくれました。
安永さんによれば、同社もここ2,3年はコロナ禍、ウクライナ情勢、円安の影響で需要の落ち込みがあり、この先の見通しについては依然不確かだと話します。
しかし、太田さんが言うように過去のデータを分析することで新たな発見ができ、業績回復につながる道が見つかる可能性は高いのではと思います。経理業務の効率化だけでなく、楽一を最大限に活用していただき経営をお支えできるよう、これまで以上に寄りそったサポートを行っていきたいと思いました。