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請求書作成を効率的に行うには?

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執筆者:カシオ計算機株式会社 三上哲章

製造・卸売企業がどのような請求書を書いているかご存知ですか?このコラムでは新卒で就職した方や、はじめてパートで事務を担当される方向けに、製造・卸売企業でよく見られる請求書を作成する流れ、請求書の書き方、テンプレート例などをご紹介します。

1請求書を作成する流れ

製造・卸売企業の中でも、特に食品関係や、ネジの規格品といった商品を取り扱う企業では、日々多くの商品を多くの取引先(得意先)に配達します(実際は必ずしもそれだけではありませんが、ここでは小売店をイメージしてください)。
この際、一般の人が小売店で商品を買うときのように、都度代金を授受する方法を取ると、多くの取引先へ移動しながら、釣銭を含めた現金を管理することとなるため、配達の担当者に負担がかかります。また紛失等のリスクもあります。
一方、商品を受け取る取引先店舗の側としても、入荷検品を担当する方の仕事は、商品の確認と受け入れ、倉庫保管や商品陳列などに特化して、なるべく店舗の現金を触るなどの業務はさせないほうが理想的です。

このような事情から、日々多くの商品を複数の取引先に納入する製造・卸売企業では、毎日の商品納品時は取引先に「納品書」を渡し、「受領書」を受け取るという書面だけのやりとりを行い、一ヶ月に一度など、双方で取り決めたタイミングで集計し(「締日」と言われます)、集計結果を書いたものを「請求書」として作成するという流れになります。こうした取引は「掛け取引」「期間請求」といった呼ばれ方をします。

2請求書の書き方

以上を踏まえて、請求書の書き方のポイントを解説します。

取引先(得意先)ごとの締日になったら、その期間中の納品内容をすべて集計します。取引先が多く、商品の納品も頻繁な企業では、この集計は煩雑です。しかもお金の請求に関する事柄なので「計算ミス」は基本的に許されません。
集計が終わったら、集計対象期間、期間中の納品回数(納品書枚数)、納品の合計額と消費税額を記入・会社印鑑を捺印して請求書を作成します。最近では、請求時に合計額のみを記載するのではなく、納品の明細を記載することが増えています。
また、取引先からの過去の請求に対する受け取り状況とその残高も合わせて記載する場合もあります。

完成した請求書は、封筒に入れて、手渡しや郵送などによりできるだけ早く取引先にお届けします。この際、取引先で多くの書類に紛れて見落とされないよう、封筒には「請求書在中」などと明示することも一般的です。また、最近では、書面郵送に先行して、請求書内容を電子データ(PDFファイル等)で用意し、メールに添付して送る方法も増えています。

3請求書のテンプレート

上記でご紹介した「請求書の書き方」について、実際にどのようなフォーマットに書かれるか見本があると分かりやすいと思います。こちらで製造・卸売企業で扱われる様々な書式を収録しており、請求書についても様々なひな形例がありますので、ご覧いただくと、ここまでご説明してきた事柄を具体的にイメージできると思います。

4軽減税率と請求書

製造・卸売企業では、日々多くの商品を複数の取引先に納品するため、消費税については、請求書を集計したタイミングで、その期間中の納品の合計額に、消費税率をかけて消費税額を計算する方法が一般的でした。そのほうが、売り手側企業、買い手側企業とも、計算や検算が簡単だからです。

ところが、軽減税率が採用された場合、納品書の明細で、10%、8%どちらの対象か明示し、請求書でも、対象税率毎に集計計算する必要が生じます。
軽減税率については、一般消費者としての私たちにどのような影響があるかという点は、テレビ番組などでよく耳にしますが、実は計算ミスが許されない製造・卸売企業の請求業務にさらに大きな負担を強いることになります。

5効率的な請求書作成に役立つ販売管理ソフト

以上見てきたように、請求書作成は、日々の納品内容をいかにミスなく、効率的に集計できるかがポイントになります。商品や取引先が多い場合、エクセルでの集計・作成では限界があり、そういった企業では専用の「販売管理ソフト」が活用されます。

EZ販売管理では、納品書をはじめとした書類作成から売上分析までサポートできますので、このような販売管理システムを活用することもぜひ検討してみてください。

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