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ペーパーレス化実現の方法とは?その手順や注意点を解説

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業務効率化やテレワーク推進などの理由もあり、ペーパーレス化は多くの企業にとって欠かせない施策のひとつとなっています。少しずつ施策は進んでいるものの、まだ紙の文化が残っており、ペーパーレス化が実現できていない企業も少なくありません。しかし、2022年、改正電子帳簿保存法の施行により書類の電子化要件が緩和された今こそ、ペーパーレス化を実現する大きなチャンスです。そこで今回は、ペーパーレス化が企業にもたらす効果を見たうえで、スムーズに導入するための手順や方法、注意点についてお伝えします。

ペーパーレス化が企業にもたらす効果とは?

ペーパーレス化の実現が企業にもたらす効果はさまざまですが、そのなかでも大きいのが従業員のモチベーションアップです。具体的には、次のような点が挙げられます。

本来業務に時間をかけられるようになる

これまで手作業で行ってきた、請求書の印刷・折り畳み・封筒入れ・郵送といった手間がなくなり、より利益に直結するような本来業務に時間をかけられるようになります。

多様な働き方が可能になる

紙の書類で業務を進めていては、オフィス以外の場所でクラウドシステムを使って働くテレワークは成り立ちません。またオフィスで業務を行うとしても、ペーパーレス化を実現すれば紙書類を保管するスペースが不要になり、レイアウトの自由度が高まります。その結果、集中して作業したい人向けのブースやWeb会議専用スペース、ハドルルーム(少人数向け会議室)の設置など、オフィス内でも業務内容によって場所を選んで働くことも可能になるでしょう。
そのほか、ペーパーレス化が求められる理由やメリット・デメリットについては、「ペーパーレス導入のメリット・デメリット、推進のポイントを解説」をご覧ください。

ペーパーレス化を進めるための手順

ペーパーレス化が進まない理由のひとつとして、導入の手順がわからないということが挙げられます。正しく理解すれば、スムーズな導入も可能です。ここでは、ペーパーレス化を進めるための手順について見ていきましょう。

1. ペーパーレス化を行う目的を決める

すべての書類を電子化すれば、それでペーパーレス化が実現すると考えるのは間違いではありません。しかし、それだけではペーパーレス化のメリットを十分に得られないうえ、必要ないものまで電子化してしまい、かえって非効率になるリスクもあります。
そこで、「テレワークの導入」「従業員の負担軽減」「より働きやすいオフィスレイアウトへの変更」など具体的な目的を決めましょう。目的が決まれば何を電子化するか、あるいは紙で残すかも明確になります。

2. ペーパーレス化する文書や業務を決める

ペーパーレス化の目的を決めたら、その目的に対象を絞ってペーパーレス化に取り組み、徐々に対象を広げていきます。また、ペーパーレス化をスムーズに進めるには、社内調整や移行がしやすいものから取り組むのもおすすめです。

3. ペーパーレス化のためのツールを選定する

ペーパーレス化の目的と対象を決めたら、それを実現できるツールの選定を行います。ただし、検討しているうちにツールを導入することが目的にすり替わってしまわないよう、注意が必要です。ペーパーレス化の手段としてではなく、ツール導入ありきで考えてしまうと、本来であれば必要ではないツールの導入をしてしまう可能性もあり得ます。そこで、「ツールの導入は必要か」「既存システムとの連携は可能か」などもしっかりと検討したうえで進めていきましょう。

4. ペーパーレス化したあとの業務プロセスを検討する

ペーパーレス化を行うと、これまでの業務プロセスも大きく変わります。そこで、現在の業務プロセスを可視化し、ペーパーレス化した際にどう変わるのかを検討したうえで、新たなツール導入後の業務プロセスを作成しましょう。
また、「ファイル名/フォルダ名の統一」「保管場所の整理、共有」「データの取り扱いについて」など、ペーパーレス化後の運用ルールを決めることも重要です。

5. 電子化を進める

ペーパーレス化する対象を決めたら、対象書類の電子化を進めましょう。また同時に、電子化する書類と紙で保存しておく書類、廃棄する書類の選別を行います。
選別は次のような手順で進めていきます。

  • 従業員間でペーパーレス化の目的を共有し理解する
  • 従業員それぞれが自分の扱う書類を電子化するもの、紙で残すもの、廃棄するものに選別する
  • 時間を置き、それぞれが選別したものをあらためて確認し、選別し直す
  • 部署やチーム単位で本当にその選別で間違いないか検討する
  • 最終的に部署やチーム単位で電子化するもの、紙で残すもの、廃棄するものを決定する

6. テスト運用を行う

最もペーパーレス化を進めやすい業務でテスト運用を開始し、課題点があれば改善します。同時に、従業員に対する電子化された書類の扱い方の教育も行っていきましょう。特にテレワークを行う社員向けに行う、外出先や自宅から社内のファイルサーバーにアクセスする際のセキュリティ教育は必須です。

7. 本格運用を開始する

テスト運用で見つけた課題点を改善し、問題がないようであれば本格的な運用を開始します。一気に適用範囲を拡大すると、問題が起きた際の改善に大きな手間がかかってしまうため、少しずつ拡大していくとよいでしょう。

ペーパーレス化を進める際の注意点

ペーパーレス化を進める手順を見てきましたが、それぞれの箇所でいくつか注意すべき点があります。ここをおろそかにすると、思ったようなペーパーレス化は実現しません。具体的には次の点に注意が必要です。

電子化する書類と紙で残す書類は適切に選別する

ペーパーレス化ですべての書類を電子化すれば選別の手間もかからず、オフィススペースも広く取れると思われるかもしれません。しかし、すべての書類を電子化すると手間もかかるうえ、必要な書類を見つけ出すのにも手間がかかる場合もあります。結果として非効率になってしまうこともあるため、電子化する書類と紙で残す書類を適切に選別することは必須です。
時間をかけてでもこの選別をしっかり行うことで、ペーパーレス化をスムーズに進められます。

取引先に電子化対応について確認する

取引先が書類の電子化に対応しているかを事前に確認しましょう。ペーパーレス化したあとに、取引先が紙でのやりとりにしか対応していないということになると、再度運用方法の見直しが必要になり、二度手間になってしまいます。事前に取引先に確認し、対応を検討しておくことが重要です。

適切なシステム導入を進める

ペーパーレス化によって業務効率化や多様な働き方の実現などの目的を果たすには、適切なシステム導入も欠かせません。電子化した書類の保管や管理と、会計業務や営業業務、労務管理などとの連携はシステム導入によってなされるため、自社の業務に合ったシステムの導入が重要です。

ペーパーレス化は対象書類の見極めが重要

ペーパーレス化に失敗してしまう理由としては、「目的が明確化されていない」「電子化すべき書類の見極めができていない」「適切なシステム導入ができていない」などが挙げられます。

単純に紙の書類を電子化することがペーパーレス化だと思っていると、ペーパーレス化はうまくいきません。「なぜ、ペーパーレス化を行うのか」「目的を果たすにはどの書類を電子化すればよいのか」「ペーパーレス化で効率化を図るには現在の業務プロセス、システムで問題はないのか」などを、事前にしっかりと検討する必要があります。

ペーパーレス化は、これまでの紙文化から180度転換する大きな業務改革です。そのため、あいまいな状態で取り組めば高い確率で失敗に終わってしまうでしょう。事前準備にしっかりと時間をかけ、十分な検討のうえで進めていく、特に電子化する書類と紙で残す書類の見極めは何度も確認を行いながら進めていきます。

また、適切なシステムの導入も重要なポイントのひとつです。ペーパーレス化をしても、電子化された書類の管理や業務を手作業で行っていては意味がありません。自社の業務プロセスを可視化させ、適切なシステム導入を進めていきましょう。
「楽一」は、電子化された書類を使って、販売や会計に関する業務を大幅に効率化させるシステムです。請求書や納品書など、取引書類のペーパーレス化を検討される際は、ぜひお気軽にお声がけください。

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